Commit 1e7f0f03 by Nobuo Kihara

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テンプレートエンジンを使う
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> Note|注意: この節はまだ執筆中です。
デフォルトでは、Yii は PHP をテンプレート言語として使いますが、[Twig](http://twig.sensiolabs.org/)[Smarty](http://www.smarty.net/) などの他のレンダリングエンジンをサポートするように Yii を構成することが出来ます。
`view` コンポーネントがビューのレンダリングに責任を持っています。
このコンポーネントのビヘイビアを構成することによって、カスタムテンプレートエンジンを追加することが出来ます。
```php
[
'components' => [
'view' => [
'class' => 'yii\web\View',
'renderers' => [
'tpl' => [
'class' => 'yii\smarty\ViewRenderer',
//'cachePath' => '@runtime/Smarty/cache',
],
'twig' => [
'class' => 'yii\twig\ViewRenderer',
'cachePath' => '@runtime/Twig/cache',
// twig のオプションの配列
'options' => [
'auto_reload' => true,
],
'globals' => ['html' => '\yii\helpers\Html'],
'uses' => ['yii\bootstrap'],
],
// ...
],
],
],
]
```
上記のコードにおいては、Smarty と Twig の両者がビューファイルによって使用可能なものとして構成されています。
しかし、これらのエクステンションをプロジェクトで使うためには、`composer.json` ファイルも修正して、これらのエクステンションを含める必要があります。
```
"yiisoft/yii2-smarty": "*",
"yiisoft/yii2-twig": "*",
```
上のコードを `composer.json``require` セクションに追加します。
変更をファイルに保存した後、コマンドラインで `composer update --prefer-dist` を実行することによってエクステンションをインストールすることが出来ます。
Twig
----
Twig を使うためには、`.twig` という拡張子を持つファイルにテンプレートを作成しなければなりません
(別のファイル拡張子を使っても構いませんが、それに対応してコンポーネントの構成を変更しなければなりません)。
通常のビューファイルと違って、Twig を使うときは、コントローラで `$this->render()` を呼ぶときに拡張子を含めなければなりません。
```php
return $this->render('renderer.twig', ['username' => 'Alex']);
```
### テンプレートの構文
Twig の基礎を学ぶための最善のリソースは、[twig.sensiolabs.org](http://twig.sensiolabs.org/documentation) にある公式ドキュメントです。
それに追加して、下記に説明する Yii 固有の拡張構文があります。
#### メソッドとファンクションの呼び出し
結果が必要な場合は、次の構文を使ってメソッドや関数を呼び出すことが出来ます。
```
{% set result = my_function({'a' : 'b'}) %}
{% set result = myObject.my_function({'a' : 'b'}) %}
```
結果を変数に代入する代りに echo したい場合は、こうします。
```
{{ my_function({'a' : 'b'}) }}
{{ myObject.my_function({'a' : 'b'}) }}
```
結果を必要としない場合は、`void` ラッパーを使うべきです。
```
{{ void(my_function({'a' : 'b'})) }}
{{ void(myObject.my_function({'a' : 'b'})) }}
```
#### オブジェクトのプロパティを設定する
`set` と呼ばれる特別な関数を使って、オブジェクトのプロパティを設定することが出来ます。
例えば、テンプレート中の下記のコードはページタイトルを変更します。
```
{{ set(this, 'title', 'New title') }}
```
#### 名前空間とクラスをインポートする
追加のクラスと名前空間をテンプレートの中でインポートすることが出来ます。
```
名前空間のインポート:
{{ use('/app/widgets') }}
クラスのインポート:
{{ use('/yii/widgets/ActiveForm') }}
エイリアス化してクラスをインポート:
{{ use({'alias' : '/app/widgets/MyWidget'}) }}
```
#### 他のテンプレートを参照する
`include``extends` 文によるテンプレートの参照には二つの方法があります。
```
{% include "comment.twig" %}
{% extends "post.twig" %}
{% include "@app/views/snippets/avatar.twig" %}
{% extends "@app/views/layouts/2columns.twig" %}
```
最初の場合では、現在のテンプレートのパスからの相対的なパスでビューを探します。
`comment.twig``post.twig` は、現在レンダリングされているテンプレートと同じディレクトリで探されます。
第二の場合では、パスエイリアスを使います。
`@app` のような全ての Yii のエイリアスがデフォルトで利用できます。
#### ウィジェット
このエクステンションは、ウィジェットを簡単に使えるように、ウィジェットの構文を関数呼び出しに変換します。
```
{{ use('yii/bootstrap') }}
{{ nav_bar_begin({
'brandLabel': 'My Company',
}) }}
{{ nav_widget({
'options': {
'class': 'navbar-nav navbar-right',
},
'items': [{
'label': 'Home',
'url': '/site/index',
}]
}) }}
{{ nav_bar_end() }}
```
上記のテンプレートでは、`nav_bar_begin``nav_bar_end` また `nav_widget` は、二つの部分から構成されます。
最初の部分は、小文字とアンダースコアに変換されたウィジェットの名前です。
`NavBar``nav_bar``Nav``nav` に変換されます。
第二の部分の `_begin``_end` および `_widget` は、ウィジェットのメソッド `::begin()``::end()` および `::widget()` と同じものです。
もっと汎用的な `Widget::end()` を実行する `widget_end()` も使うことが出来ます。
#### アセット
アセットは次の方法で登録することが出来ます。
```
{{ use('yii/web/JqueryAsset') }}
{{ register_jquery_asset() }}
```
上記のコードで、`register` は、アセットを扱うことを指定し、`jquery_asset` は、既に `use` でインポート済みの `JqueryAsset` クラスに翻訳されます。
#### フォーム
フォームは次のようにして構築することが出来ます。
```
{{ use('yii/widgets/ActiveForm') }}
{% set form = active_form_begin({
'id' : 'login-form',
'options' : {'class' : 'form-horizontal'},
}) %}
{{ form.field(model, 'username') | raw }}
{{ form.field(model, 'password').passwordInput() | raw }}
<div class="form-group">
<input type="submit" value="ログイン" class="btn btn-primary" />
</div>
{{ active_form_end() }}
```
#### URL
URL を構築するのに使える二つの関数があります。
```php
<a href="{{ path('blog/view', {'alias' : post.alias}) }}">{{ post.title }}</a>
<a href="{{ url('blog/view', {'alias' : post.alias}) }}">{{ post.title }}</a>
```
`path` は相対的な URL を生成し、`url` は絶対的な URL を生成します。
内部的には、両者とも、[[\yii\helpers\Url]] を使っています。
#### 追加の変数
Twig のテンプレート内では、次の変数が常に定義されています。
- `app` - `\Yii::$app` オブジェクト
- `this` - 現在の `View` オブジェクト
### 追加の構成
Yii Twig エクステンションは、あなた自身の構文を定義して、通常のヘルパクラスをテンプレートに導入することを可能にしています。
構成のオプションを見ていきましょう。
#### グローバル
アプリケーション構成の `globals` 変数によって、グローバルなヘルパや変数を追加することが出来ます。
Yii のヘルパとあなた自身の変数を定義することが出来ます。
```php
'globals' => [
'html' => '\yii\helpers\Html',
'name' => 'Carsten',
'GridView' => '\yii\grid\GridView',
],
```
いったん構成してしまえば、テンプレートの中で以下のようにグローバルを使用することが出来ます。
```
Hello, {{name}}! {{ html.a('ログインしてください', 'site/login') | raw }}.
{{ GridView.widget({'dataProvider' : provider}) | raw }}
```
#### 関数
追加の関数を次のようにして定義することが出来ます。
```php
'functions' => [
'rot13' => 'str_rot13',
'truncate' => '\yii\helpers\StringHelper::truncate',
],
```
テンプレートでは、次のようにして使うことが出来ます。
```
`{{ rot13('test') }}`
`{{ truncate(post.text, 100) }}`
```
#### フィルタ
追加のフィルタをアプリケーション構成の `filters` オプションによって追加することが出来ます。
```php
'filters' => [
'jsonEncode' => '\yii\helpers\Json::encode',
],
```
テンプレートの中では、次の構文を使ってフィルタを適用することが出来ます。
```
{{ model|jsonEncode }}
```
Smarty
------
Smarty を使うためには、`.tpl` という拡張子を持つファイルにテンプレートを作成しなければなりません
(別のファイル拡張子を使っても構いませんが、それに対応してコンポーネントの構成を変更しなければなりません)。
通常のビューファイルと違って、Smarty を使うときは、コントローラで `$this->render()` を呼ぶときに拡張子を含めなければなりません。
```php
return $this->render('renderer.tpl', ['username' => 'Alex']);
```
### テンプレートの構文
Smarty のテンプレートの構文を学ぶための最善のリソースは、[www.smarty.net](http://www.smarty.net/docs/ja/) にある公式ドキュメントです。
それに追加して、下記に説明する Yii 固有の拡張構文があります。
#### オブジェクトのプロパティを設定する
`set` と呼ばれる特別な関数を使って、ビューとコントローラの一般的なプロパティを設定することが出来ます。
現在サポートされているプロパティは、`title``theme` および `layout` です。
```
{set title="My Page"}
{set theme="frontend"}
{set layout="main.tpl"}
```
タイトルについては、専用のブロックもあります。
```
{title}My Page{/title}
```
#### メタタグを設定する
メタタグは次のようにして設定することが出来ます。
```
{meta keywords="Yii,PHP,Smarty,framework"}
```
`description` のためには専用のブロックもあります。
```
{description}Smarty エクステンションについて説明するページです{/description}
```
#### オブジェクトのメソッドを呼び出す
場合によっては、オブジェクトのメソッドを呼び出す必要があるでしょう。
#### スタティックなクラスをインポートし、ウィジェットを関数およびブロックとして使用する
追加のスタティックなクラスをテンプレートの中でインポートすることが出来ます。
```
{use class="yii\helpers\Html"}
{Html::mailto('eugenia@example.com')}
```
必要であれば、カスタムエイリアスを設定することも出来ます。
```
{use class="yii\helpers\Html" as="Markup"}
{Markup::mailto('eugenia@example.com')}
```
このエクステンションは、ウィジェットを簡単に使えるように、ウィジェットの構文を関数呼び出しまたはブロックに変換します。
通常のウィジェットについては、次のように関数を使うことが出来ます。
```
{use class='@yii\grid\GridView' type='function'}
{GridView dataProvider=$provider}
```
ActiveForm のように `begin` および `end` メソッドを持つウィジェットについては、ブロックを使うほうが良いでしょう。
```
{use class='yii\widgets\ActiveForm' type='block'}
{ActiveForm assign='form' id='login-form' action='/form-handler' options=['class' => 'form-horizontal']}
{$form->field($model, 'firstName')}
<div class="form-group">
<div class="col-lg-offset-1 col-lg-11">
<input type="submit" value="ログイン" class="btn btn-primary" />
</div>
</div>
{/ActiveForm}
```
特定のウィジェットを多用する場合は、それをアプリケーション構成の中で宣言して、テンプレートから `{use class` の呼び出しを削除するのが良いアイデアです。
```php
'components' => [
'view' => [
// ...
'renderers' => [
'tpl' => [
'class' => 'yii\smarty\ViewRenderer',
'widgets' => [
'blocks' => [
'ActiveForm' => '\yii\widgets\ActiveForm',
],
],
],
],
],
],
```
#### 他のテンプレートを参照する
`include``extends` 文によるテンプレートの参照には、主として二つの方法があります。
```
{include 'comment.tpl'}
{extends 'post.tpl'}
{include '@app/views/snippets/avatar.tpl'}
{extends '@app/views/layouts/2columns.tpl'}
```
最初の場合では、現在のテンプレートのパスからの相対的なパスでビューを探します。
`comment.tpl``post.tpl` は、現在レンダリングされているテンプレートと同じディレクトリで探されます。
第二の場合では、パスエイリアスを使います。
`@app` のような全ての Yii のエイリアスがデフォルトで利用できます。
#### CSS、JavaScript およびアセットバンドル
JavaScript と CSS のファイルを登録するためには、次の構文を使うことが出来ます。
```
{registerJsFile url='http://maps.google.com/maps/api/js?sensor=false' position='POS_END'}
{registerCssFile url='@assets/css/normalizer.css'}
```
JavaScript と CSS をテンプレートに直接書きたい場合は、便利なブロックがあります。
```
{registerJs key='show' position='POS_LOAD'}
$("span.show").replaceWith('<div class="show">');
{/registerJs}
{registerCss}
div.header {
background-color: #3366bd;
color: white;
}
{/registerCss}
```
アセットバンドルは次のようにして登録することが出来ます。
```
{use class="yii\web\JqueryAsset"}
{JqueryAsset::register($this)|void}
```
ここではメソッド呼び出しの結果が必要ないので `void` 修飾子を使っています。
#### URL
URL を構築するのに使える二つの関数があります。
```php
<a href="{path route='blog/view' alias=$post.alias}">{$post.title}</a>
<a href="{url route='blog/view' alias=$post.alias}">{$post.title}</a>
```
`path` は相対的な URL を生成し、`url` は絶対的な URL を生成します。
内部的には、両者とも、[[\yii\helpers\Url]] を使っています。
#### 追加の変数
Smarty のテンプレート内では、次の変数が常に定義されています。
- `app` - `\Yii::$app` オブジェクト
- `this` - 現在の `View` オブジェクト
#### 構成情報のパラメータにアクセスする
アプリケーションにおいて `Yii::$app->params->something` によって取得できるパラメータは、次のようにして使用することが出来ます。
```
`{#something#}`
```
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